あと,1日。創造主の誕生日を祝うというよりは,やはり落ち着かない,ニュルンベルクのマイスタージンガーを思わすような,混乱と怒号を呼ぶものになるのか。まぁ,革命にはそれくらいが,付きもの。
アップル社は,マックOS X発売に関する記者会見を開いた。CDライティング機能は4月,DVD再生機能は晩春にアップデートされる。また,発売日にはOS X版のiMovie,iTunes,アップルワークスプレビューも入手可能。OS Xには,クイックタイム5が搭載,先進のスリープ機能を持ち,互換性のあるPDFがOSと統合,入手可能な最高の欧文・日本語フォントを含み,Java2が組み込まれている。
なにげに静かな気配もするマックOS Xのリリース。アップルはそれなりの広報しか動いてないし,広告バンバンと出るような感じでもなく,わざと沈めている感じもする。でも,秋葉原などでは,深夜発売を行う店舗もいくつかあり,待ち焦がれる想いはとどまらない。
バージョンナンバーとしては,「マックOS X 10.0」が正式らしい。複数のネットワーク接続を行うときのラクチンさや,欧文フォントの拡充など,この間際の発表でも初耳の事柄があって,魅力,果たして底知れない。驚くほどの,改訂だ。いや,改訂ではなく,新規構築だった。…よくよく考えれば,DOSという基盤を持ちながらウインドウズ95へ,95のインターフェイスを保ちながらウインドウズ2000へと移行していったウインドウズは,親切といえば親切な移行だった(まぁ出来上がりの良い悪いは置いといて)。OS Xは,マックOSのバージョンナンバーを引き継いではいるが,まったく,別物。初心者は戸惑うだろうし,熟練者も困惑する場面があるだろう。でも,その潔さは心地よい。どうせ通る道なのだ。今日,済ませたほうがよい。「明日起きる革命は,今日起こしたほうがよい。1分,1秒でも,早く,早く」。
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